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防衛3文書の撤回を求めます

 

 私たちキリスト友会(クエーカー)は「すべての人の中に神に与えられた内なる光
があり、その働きによって私たちは互いに愛し合うようにと導かれる」ことを信じて
います。聖書には「あなたの隣人を愛しなさい」というイエスの言葉があります。隣
人とは、近隣、地域の人々であり、アジアの近隣諸国、そして地球上すべての民族で
す。


 人と人の関係は、心を開いて理解し合うことで親しくなれます。同様に国と国との関係
も友好によって平和が保たれます。決して、武装によって平和を作ることはできません。
 

 しかし、政府は2022 年12 月16 日に新たに「国家安全保障戦略の要旨」「国家防衛戦略の要旨」および「防衛力整備計画の要旨」の防衛3文書を閣議決定しました。


 日本は第二次世界大戦後、憲法9条によって「専守防衛」の平和国家を築いてきました
が、これらの文書によって敵基地攻撃(先制攻撃)を認め、同盟国への攻撃も日本の脅威
とみなして攻撃することができるとする「武力行使の新3要件」を定めました。これは憲
法を逸脱しています。相手国の市民を殺傷し、戦闘に従事する日本の若者の命も奪いかね
ません。このようなことが国会の論議も経ずに閣議で決定されたことに対して、私たちは
強く抗議します。


 また、反撃能力を保持するために、防衛予算のGDP比2%への増額を閣議決定しまし
た。今、国民が求めているのは、武器による安全保障ではなく、日々の暮らしの保障です。光熱費の高騰や教育費の負担増、高齢者福祉など、困窮している人々への支援が必要です。


 日本は世界各地で起きている地震や水害などへの救援活動や、近隣諸国との多方面にわ
たる交流によって、真の友好関係が生まれ、戦争を回避する道になると考えます。

 

 防衛3文書を撤回し、日本が平和国家として世界に貢献することを願います。

 


2023 年2月26 日
キリスト友会東京月会

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