安倍政権は臨時国会で「秘密保護法案」(特定秘密の保護に関する法律案)を審議します。この法案は戦時中の「軍機保護法」と同様に、言論・表現の自由を阻害するもので、国民にとって大変危険な法律です。

 

今なぜ「秘密保護法」?

 秘密とは、①防衛②外交③スパイ活動④テロ活動-で、秘匿の必要性のあるものを閣僚らが指定します。これらは、集団的自衛権を行使するために、米国が日本に要請してきたことです。軍事面で日米が協力するために、秘密を守る法律が必要とされています。

 同法の対象は、公務員、警察職員および軍事産業などの民間人です。また、これらの人をそそのかして秘密情報を得ようとした人も処罰対象になります。最高懲役は10年です。

 

クエーカーとスパイ冤罪事件

  秘密保護法は特定の人を対象とするだけでなく、テロリストやスパイと疑われた人も対象になります。そこに冤罪が生まれる危険性もあり、一般市民の私たちと無関係ではありません。戦争中には米国人クエーカーが軍機保護法違反(スパイ容疑)で収監されました。

 オハイオ州に生まれ、クエーカーの大学を卒業したハロルド・レーンさんは北海道帝国大学に招聘されました。他の外国人教師とともに、学生と教師が自由にディスカッションする会を開いており、そこには外国文化に関心のある学生が多数参加しました。その中の一人、宮澤弘幸さんは、北海道内や中国東北部などを旅行して見聞きしたことをレーンさんに話していました。

 1941年12月8日、レーン夫妻と宮澤さんら学生数人が「スパイ容疑」で検挙されました。宮澤さんがレーンさんに話した内容は学生が知り得る範囲のことであり、「軍機」とはいえないものでしたが、ハロルドさんと宮澤さんが最も重い懲役15年、妻ボーリンさんは12年の刑となり、収監されました。レーン夫妻は43年に日米捕虜交換船で帰国しましたが、酷寒の網走刑務所に送られた宮澤さんは衰弱し、戦後釈放されましたが、1年半後に病死しました。

 

秘密保護法案に反対します

私たちクエーカーは、再び宮澤さんやレーン夫妻のような冤罪事件が起きることを危惧します。
国民の人権を侵害する秘密保護法案に反対します。
国民の知る権利を脅かす秘密保護法案に反対します。
日本を再び軍事国家へと向かわせる秘密保護法案に反対します。

 

2013年10月20日

宗教法人キリスト友会東京月会

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私たちは秘密保護法に反対します